僕の生徒を紹介します







学級委員の八木くんは成績優秀。テストはクラスではもちろん、学年でも常に一位。
がり勉のお手本みたいな分厚い眼鏡と、気持ちがいいくらい整えられた髪の毛。


勉強一筋な八木くんを脅かすのは…?


プリントの提出期間
佐伯大輔×八木賢



「佐伯くん」

「……ぐー…」

「ねえ」

「すかー」

「…」

「ぴー」

佐伯大輔。
万年二位の佐伯くん。
八木とは対照的な佐伯は真面目に授業こそ受けているが、ぼーっとしている。ただひたすらに。話を聞いていないのかと当てれば、パーフェクトな答えをくれる。

「佐伯くん、進路のプリント出しに行くんだけど」


そんな男を一方的にライバル視する八木と、全く興味のない佐伯。見てるの楽しいから、あえて声はかけない。


「はぁーー…」

眼鏡が曇りそうなほど大きなため息をつき、八木は佐伯が頭の下に敷いているわら半紙を器用に抜き取ろうとした。


全く気づかず、気持ちの良さそうな寝息をたてる佐伯。破れちゃうぞーと心のなかで叫びながら、二人を直視。
そもそも、プリント集めるのは自分の仕事なんだけどね。学級委員の八木が率先してやってくれてるから、頼りにしてるのだ。


感心している間にも、八木は無理やりプリントを引き抜こうと奮闘していた。いよいよ危ないなと思ったと同時…

『ビリビリッ……』

…コント並みに思った通りの展開だ。


「………んあー…?」

「あ。」

「……あ、せっかく書いたのに」

「ごめん、これ今日が提出期限だから…」

「あ、そうなの。破る前に起こしてくれれば良かったのに」


…………


ぽかーんと口を開けたままの八木に、僕は笑いをこらえて近寄った。

「八木、はい」

「…はい?」

「佐伯のプリント写してから持ってきて」

破れたそれを指差せば、すでに鼻水を膨らませながら眠る佐伯が視界に入った。

「それ、今日の昼までだから」


プリントの提出期間は守ってね、学級委員。ちょっとかわいそうだけど、頼れる学級委員の天敵佐伯は、悪いやつじゃないから仲良くしてほしいのです。


なーんてね。

───────…
(酷くない?)
(ぐぉー…)
(…もういい)


配布元:雲の空耳と独り言+α
管理人:紫ノ薊様






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